色が全体的に白っぽく、頭の上と尻尾と横腹に大きな丸い薄茶色の模様があります。
見た目に白いので、四郎と名づけました。
色の薄いはっきりしない色をした毛並みをもって生まれた動物は、幸(さち)薄いって聞いた事がありました。
本当かどうかは分かりませんが、この猫は、かわいそうな生い立ちと生き様でしたので、何となくこの言葉が、この猫にはあてはまるように思います。
生後、1ヶ月もしない、まだまともに歩けないような子猫の時に突然、野良猫(オス)が2階の物干しから家に入ってきて、あっという間に子猫達を襲いました。
その時、親猫ルビーが懸命に守ったようでしたが、運悪く子猫の四郎の後ろ足をかまれ怪我をしてしまいました。
家の者が、猫の悲鳴に気付き、駆けつけた時には、野良猫は逃げ、振り回された子猫は、部屋の隅で泣いていました。
命は助かりましたが、それ以来、四郎は、後ろの左足が利かず、ずーとビッコを引いていました。
医者に連れて行ったところ、年配の獣医さんから意外な事を言われました。
『きっとその野良猫は、お宅のメス猫に振られた猫だよ。』って、
『猫は執念深いから、その時の恨みを子猫にぶつけたんだよ。』って言われました。
『また来るかもしれないので気をつけたほうがいいですよ。』と。(^_^;)
本当かどうかは分かりませんが、確かにルビーが妊娠する前に近くにいた猫の一人、いや一匹でしたその野良猫は?
この四郎、他の猫が普通にできる事が出来ません、走ったって遅いし、高いところへ飛び移るのも大変です。
みんなに付いていけなくて、よく悔しそうに泣いていました。
猫にも負けず嫌いはいるようです、どんなに遅れても、転んでも、高いところから落ちても、みんなの後を追おうとしてました。
猫ですから、四郎が遅れていることなんか気遣う猫なんかいません、どんどん先に行ってしまいます。
残った四郎は、悔しそうに鳴くのです。
ニャーニャーって、可哀想でしたね。
でも、それはこちらの見方、人間の見方ですよね、鳴いている四郎だって自分が可哀想なんて思ってはいないはずです。
ただ、一生懸命生きていただけですからね。
きっと、あの猫は自分のことを不運だとか、不幸だとかなんて思っていなかったことでしょう。
でも、私から見たら、幸薄い人生(猫生?)だったのかと思ってしまうのです。
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